日本語空間

2020年5月10日

ワンちゃん?

最終更新: 2020年8月1日

          仙厓義梵 せんがいぎぼん(1750-1837)『犬図』

以前に、依頼を受けた外国人の学習者と話していて、相手がふしぎな

ことをいうので、首をかしげてしまいました。

2度ほど「ワンちゃん」といったのですが、犬とは関係ない話だった

ので…

よく聞いてみると「ワンチャン」といいたかったらしいです!

さて、どういうことでしょう?

1「ワンちゃん」は、犬をかわいらしく表現したもの。

→用例

どこかの奥様「あらー、お宅のワンちゃん、かわいいですね♡」

2「ワンチャン」※は、若者ことば?寄りの俗語

→用例

どこかのYou Tuber「おー、ワンチャン行ける!」

そうです。

日本語には、同音異義語が多すぎるので、文字で確認できない会話

では、「高低アクセント」で意味を理解することになります。

1のワンちゃんは「頭高型(あたまだかがた)」のアクセント

2のワンチャンは「平板型(へいばんがた)」のアクセント

アクセント違いで、勘違いの会話に…

そのときは、説明をすると、相手も大笑いしながら「勉強になりま

した!」といっていましたが。

ちなみに、先日書いたTVドラマの『ちゃんぽん食べたか』も、

頭高型で「食べたか」といえば、疑問形になり、

平板型で「食べたか」といえば、「食べたい」の意味、

つまり長崎の方言になります。

※「ワンチャン」は「ワンチャンス」の意味。

 可能性があるときなどに使われる。

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