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2021年12月11日

プロフェッショナルである所以(ゆえん)

最終更新: 2021年12月16日

「人生100年時代」と称される今日、「生涯現役」を体現する

ようなプロフェッショナルがいる。


 
先週末、街のアートフェアで、「手仕事」の妙味を鑑賞したが、
 
美術品でなく生活必需品の分野でも、みずからの手を動かし、
 
鋭い勘で「質」をきわめる高齢の現役職人が存在する。
 

その技こそ、むしろ、アートといいたいほどだ。
 

 
手と脳は、回路がつながっていることもあり、脳内が活性化され、
 
比較的自由な労働環境で、人間関係のストレスもなく、長い年月
 
仕事に専念できるのは、心身の健康にもつながっているのだろう。
 

 
何より、経済的理由からのみでなく、純粋な働くよろこびや、
 
矜持(きょうじ)から、現役を通しているのも特徴だ。
 

 
すべての人間が生涯現役である必要はなく、定年退職後、趣味を
 
楽しんだり、ゆったり生活したりするのも、当人が満足している
 
なら幸いといえる。


 
だが、完全燃焼型ともいえる生涯現役のありかたに、どこかで
 
引かれる自分がいるようだ。
 
迷ってばかりの未熟な身は、悔いのない一徹な人生を、憧憬の目
 
で仰いでいる。


 


 

 
NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』は、その道を行く超一流
 
のプロに密着したドキュメンタリー番組。
 


 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
動画に登場する旋盤職人(せんばんしょくにん)の
 
岩井さんが住む大田区・蒲田(おおたく・かまた)は、
 
日本の高度成長を下支えしてきた町工場の地である。

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