日本語空間

2020年9月27日

語彙力を強化する

日本語学習には、何がいちばん大切か?

または、日本語力とは何か? と尋ねられたら、

「語彙力」と答えたい。

それは、端的に、日本語が文字語彙の多い言語

だからです。

語彙は、四技能すべてに関わりますし、その人

の語彙からは、日本語能力を把握しやすいと

言えます。

まずは語彙の数を増やすこと、そして「使い分け」

を意識的に行えるようになること。

N2レベルの学習者が、大学入試で小論文を行う

ため、現在指導をしていますが、壁として立ちはだ

かっているのがまさに「語彙」。

日本語学校での勉強は、JLPT対策が中心のため、

長い文章に接することが少ないです。

また、そこでは、外国人向けのテキストを使って

います。

しかし、各大学が独自で作成する入学試験問題に

出題されるのは、よりレベルが高い文章。

「四択」や「〇×」方式に慣れてしまっていては、

とても太刀打ちできません!

レッスンでは、「新書」や新聞の記事、動画など

を用い、より高度なネイティブレベルの日本語を、

どんどん取り込んでいきます。

一般的な日本語学習のように、ステップバイステップ

で進む方法は、学習者の負担を減らすという意味で

は理想的ですが、短期間での目標達成には向きません。

そうは言っても、学習者の心理的負担も伝わるので、

こちらも難易度を調整し、励ましのことばをかけつつ

進みます。

書きことば的な硬い表現を、論述で使えるようになる

まで――。

試験日から逆算し、綿密な予定を立て、根気強く

能力を引き上げていきます!

  毎日事務所にやってくる野良猫。

  目に特徴があるので「メメ(目々)」

  と名付ける。

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