日本語空間3 日前2 分覚醒のとき人生には、後に続く日々を大きく変えるような経験の 待ち受けていることがある。 それは、自分自身が呼び寄せたものとは限らず、幾多 の偶然性に左右された結果であることもめずらしくない。 起伏が少なく、平穏な日々に満ち足りている人なら、...
日本語空間3月15日2 分修士という選択肢昨日、観測史上最も早い桜の開花が、東京で 確認された。 ここ港町でも、東京に次いで今日、桜が開花 したという。 仕事がやや落ち着いたので、やっと自分自身 の論文に取りかかろうとしていた時、春が 訪れたようである。 昨年の依頼者中、いちばんの難関を共に経験...
日本語空間3月8日2 分書くことの効用外国語を学習する際、目的によりどのレベルをめざすか という違いはあっても、書きことばと話しことばでは、 後者の方が身構えずに入っていけるだろう。 ただカジュアルな会話表現だけなら、動画を見て音声を 聞き、シャドーイングをおこなう等により、自分でも ある程度はマスターできる。...
日本語空間2月26日2 分教養としての語学日が落ちてから街を歩いていると、花びらのような ものが、マスクの中に舞い込んだ。 桜にしては早いと思って、暗闇に目をこらせば、 わずかに雪が降っている。 肩に落ちても、すぐに消えてしまうほどのあえかさで。 晩になり、都会の雪は降り積もることなく止んでしまった。...
日本語空間2月19日2 分論文と〝ひとりごと〟今日の日中、いつもより強い風が吹いていると感じ、天気 予報を見たら「春一番」だった。 そのせいか何か知らないが、事務所の猫が、朝からずっと 興奮したように部屋の中を駆け回っていた。 春の訪れを感知するリズムが、体内に刻まれているのか?...
日本語空間2月11日1 分国外から、国内から昨日は、久しぶりに雨が降り、大気や大地 を潤してくれた。 散歩で近くを通りかかる外国人墓地の枯れ かけた芭蕉も、息を吹き返しているだろうか と想像する。 午後3時、汽笛の音が聞こえてきた。 港は少し離れているにもかかわらず、雨の日 は大気が湿っているため、汽笛の音がいつも...
日本語空間2月5日2 分繊細さ仕事に集中して、ケアが不足していた せいか、猫が風邪にかかってしまった。 ここ何日間か寒い日が続いたが、自分から クッションに入り、少し離れたところから じっとこちらを見ていたのを、罪悪感に 駆られながら思い出す。 昨日、とうとう目から涙をあふれさせ、...
日本語空間1月24日2 分ことばをたたかわせる連日、口頭試問の対策をおこなっている。 学習者からよく発せられる質問には、 「こんなことを言ってもいいんですか?」と いうものが多い。 むずかしいのは、選択式の問題のようにたった 一つの正解がないことだ。 つまり一般的な傾向や、常識から導き出される...
日本語空間1月19日2 分口頭試問に臨む口頭試問のシーズンである。 数年前から、働く外国人の大学院進学が増えてきたが、 入試に際しては、筆記試験と面接、もしくは学習計画書 提出と面接のいずれかの形式で受験をおこなう。 筆記試験がないとラクそうだが、実際は、学習計画書...
日本語空間1月16日1 分しばし抜け殻のようにブログを始めてから、更新は不定期だったが、 最低でも1週間に2回は書こうと決めていたのに、 ここにきてそれが破れてしまった。 1月に入ってから、丸1日休みが取れた日がなく、 今週も気づけば週が明けている… 実は、一昨日は午前中から夜まで、大学生の...
日本語空間1月10日2 分論文は生(なま)ものだいい論文とはどのような論文だろう? この問いでは漠然としているので、高い評価を 得る論文とはどのようなものだろう? と問い を設定し直せば、まずそれは、現在性を反映 する論文である。 すなわち、10年前にもあったような論文を、 今日書く意義はない。...
日本語空間2022年12月31日2 分問題は日本語ではない2022年もあと少しで終わる。 今年も、以前から続いている学習者の方 と毎週顔を合わせて授業を続ける一方で、 新しい学習者の方たちにも会うことが できた。 この時間も、論文のサポートをしながら 新しい年を迎えられることに、何とも いえない充実感をおぼえている。...
日本語空間2022年12月25日1 分パズルを解くように今まで見えなかったものが見えてくる…!! といったところで、妄想でもオカルトでも ありません。 「論文」と聞くと、ひたすら書くイメージ があるでしょうが、実際には、一つの世界 を構築すると考えた方が当たっています。 研究それ自体、己で問題を設定し、それを...
日本語空間2022年12月25日2 分「コピー&ペースト」はなぜ起こる?今年も残すところ、あと1週間となった。 以前、週3回のペースで書いていたブログは、 繁忙期のため、最近はせいぜい2回。 それも週末にあわてて書いている始末で、 反省しきりである。 さて、いわゆる「コピー&ペースト」に関する 問題だが、学生がつい当該の行為をしてしまう...
日本語空間2022年12月17日2 分山場(やまば)自分自身の論文を書くか、学習者の論文をサポートするか、 とにかく執筆に関わる日々を送っていると、締め切りから ボトムダウンするようにして予定が決まっていく。 すると、自然に無駄を極力省きたい想いが湧き、「使える」 時間の確保に貪欲になる。...
日本語空間2022年12月10日2 分根気が勝因年末になり、論文サポートの依頼が増えており、 羽が生えたように時間が飛び去っていく。 ブログを書かねばと思いつつ、あっという間に 週末が訪れる。 依頼内容は、学習者の数だけあり、最高度の 完成を目指す方もいれば、とりあえず締め切り までに提出したいという駆け込みの方もいる。...
日本語空間2022年12月4日1 分また逢う日まで出会いがあれば別れがある。 それは、理(ことわり)なのに、 一抹の寂しさを拭うことができない。 『日本語空間』がスタートしてから、 今までいちばん長く(2年半!)学習 を続けた方が、今月中旬に国へ帰る。 毎週日曜日の晩、PCの画面で顔を 合わせながら、実際にお会いする機会...
日本語空間2022年11月27日1 分頂上までもう一息年末は繁忙期と決まっていて、依頼が増える ため、年の瀬まで慌ただしく過ごす。 今日も授業が四つあり、すべて異なる内容 なのだが、どれも手応えを感じていて、結果 を出すことができそうなのをうれしく思う。 特に論文指導は、締め切りを間近に控え、 白熱してきた…!...
日本語空間2022年11月20日1 分外側から固める論文を書くコツがつかめていない人に、アドバイスしたいのが、 文を書き出す前に、構成を入念におこなうことである。 総体的にアイディアが練られていないまま、締め切りを意識し、 とりあえず書き出しても迷走するばかり。 論旨が曖昧で、ブレた内容にならないためにも、構成は強固...
日本語空間2022年11月18日2 分書く前にデッサンを論文は、気ままな作文とは異なるので、どのような種類 のものであっても、いきなり書き始めることは不可能で 書き足していくなどありえない。 経験がないと、早く完成させたい思いから、可視的な 文章がたまっていかないと安心できないのだろうが、...