日本語空間5 日前2 分分別力と創造力気がつけば9月も今日で終わり。 2、3日前まで聞こえていた蝉の声もパタリと止んだ。 ノーベル賞発表の時期が迫るこの季節、日本人では4人目 のノーベル賞受賞者である尾崎玲於奈(おざきれおな) 氏のインタビューを興味深く読んだ。...
日本語空間9月4日2 分研究と実務何かと慌ただしく、不本意ながらここしばらくブログが 1週間に1回しか更新できない状態のまま、9月を迎えた。 書こうとするテーマは色々あるが、気力が追いつかず、 反省することしきり。 さて今週は、母国の大学を卒業して日本の大学院に...
日本語空間8月18日1 分「刺さる」ことば猛暑の候という挨拶は、8月上旬までとされるが、 温暖化の昨今、季節感にも異変が生じているようだ。 8月も下旬にさしかかるというのに、炎暑の候とでも いいたいような日々が続く。 しかし、台風によるぐずついた数日が過ぎ、カラッと 晴れ渡った夏空を眺めていると、渾身の力を振り絞る...
日本語空間8月12日2 分ゲニウス・ロキ「私はまたゲニウス・ロキを呼び覚まそうとしている のかと思いました」。 忘れもしない、博士論文の口頭試問の際に副査から かけられたことばである。 もともと旺盛な読書を思わせる豊かな語彙の持ち主で あったその先生は、授業料減免や学振の申請等で...
日本語空間8月4日1 分美酒気がつけばもう8月。 今年も1年の半ばを過ぎてしまった。 何をするにもこれほど暑くては、気持ちも挫けがちだが、 今晩は、学習者と12月までの予定を確認し、逆算をして 進度をはかり直した。 さて、暑かろうと寒かろうと、読書は生活習慣の一部に...
日本語空間6月17日2 分精読とスキミング大学院に入って一変した読書習慣は、自然と「好きな本」を 読まなくなったことである。 なぜなら、読まなければならない本が多すぎ、個人的に読みたい (趣味嗜好的)本を読む時間など取れず、気になる本があっても、 いつかそのうちと思っているうち、時間は瞬く間に過ぎ去って...
日本語空間4月9日1 分豊穣なる読書こなさなければならない課題があるのに、 どうしてもスイッチが入らない時は、思い 切って短い時間だけ、そこから離れてみる。 無理に集中しようとしても、目が文字を 追っているだけで、内容が頭に入ってこな ければ、時間の浪費にすぎないから。...
日本語空間4月8日1 分セレンディピティを引き寄せよういざ論文を執筆する前に、テーマの決定、資料集め、 参考文献の選定、章立て等々、準備は多岐にわたる。 そういった地道な努力は必要だが、それとは別に 想像もしていなかった出会いに恵まれることもある。 たとえば、先行研究で見出されなかった資料の発見...
日本語空間2月26日2 分教養としての語学日が落ちてから街を歩いていると、花びらのような ものが、マスクの中に舞い込んだ。 桜にしては早いと思って、暗闇に目をこらせば、 わずかに雪が降っている。 肩に落ちても、すぐに消えてしまうほどのあえかさで。 晩になり、都会の雪は降り積もることなく止んでしまった。...
日本語空間2月11日1 分国外から、国内から昨日は、久しぶりに雨が降り、大気や大地 を潤してくれた。 散歩で近くを通りかかる外国人墓地の枯れ かけた芭蕉も、息を吹き返しているだろうか と想像する。 午後3時、汽笛の音が聞こえてきた。 港は少し離れているにもかかわらず、雨の日 は大気が湿っているため、汽笛の音がいつも...
日本語空間2022年10月7日2 分未見の著者に感謝する今日は、気温が14度にまで下がった。 先日は、30度近くまであったのに、寒暖の差 が激しくて戸惑う。 事務所の猫は、換毛期を迎えていて、毛が塊で 抜けるが、じき冬用の長い毛が生えてくるだろう。 来月で、ここに迎え入れてからちょうど2年に なる。...
日本語空間2022年9月24日2 分「新しい中世」今週、日本には台風が来ていて、毎日悪天候が続いた。 ただ、涼しくなり一昨日からエアコンを使わなくて済む ようになったため、しんと静まり返った部屋で昨日は 眠りに就こうとした。 しかし、聞こえてくる雨の音が、風流を通り越して 激しく、湿気も高いときて、寝苦しいまま朝を迎えた。...
日本語空間2022年9月4日2 分論理の道筋をつけ展開を図る読まなければならない本が、机の上に山積しており、 図書館で借りた本を読み切る前に、返却期限がきてしまい 焦る・・・こんな繰り返し。 気づけば、もう1週間が終わろうとしている。 今月末には、自分自身の寄稿の締め切りがあるため、追い...
日本語空間2022年9月1日1 分読書に無駄はない自分自身の論文のみならず、学習者のサポートのため、 さまざまな種類の参考文献を日ごろから読んでいる。 pdfのように短い形式の論文に目を通すこともあるが、 基本は、やはり本の単位だ。 前者の中にも、優れた論考は含まれるものの、後者は、...
日本語空間2022年8月28日2 分抽象的思考がコアとなる日本語で書かれているにもかかわらず、簡単に読み進められない 文章や本がある。 それらは大抵、抽象度の高い内容だ。 現実に、目は紙面を追っているのに、気づくと内容が頭に入って きていない。 恥を忍んで告白すれば、そのような際、自分はよほどレベルが低い...
日本語空間2022年8月21日2 分骨格のある文章それなりに忙しい毎日を過ごすうち、あわただしい週末が 訪れる。 今週中にこれだけは終えないと、と焦りながら、ブログの 更新が、優先順位の下のほうに来がちで、反省すること しきり・・・ さて、卒業論文の指導をしている学習者から、私が添削、...
日本語空間2022年8月18日2 分平板な記述を克服する論文であるにもかかわらず、レポートのような印象を 与える文章があります。 日本語の意味は理解できるけれど、メリハリがなく 単なる「まとめ」になってしまっている・・・ 原因は、いくつか考えられますが、まずリファレンス が少なすぎること、単一な視点しか取り込めてない...
日本語空間2022年8月10日2 分論文はあたらしくなければならない文系、理系を問わず、21世紀の今日において研究を おこなう身は、ただ自身の領域に閉じこもり、個別 の研究のみに没頭すればいいというものではない。 グローバル化以降、連関する世界情勢は、転変の 速度を増したが、アフターコロナの状況にあり、歴史...
日本語空間2022年7月17日2 分読書と「対話」梅雨に後戻りしたような雨の日が続いていたが、 今日は、一転して青空が広がった。 授業の前に、飲み物を買いに外出すると、 なぜか春にはあまり聞かなかったウグイスの声 が響いていた。 原稿の締め切りが目前に迫り、現在は、授業の 合間に、推敲を重ねている。...
日本語空間2022年6月29日2 分小回りの利く自由梅雨にもかかわらず、今年はやけに雨が少ないと 思っていたら、史上例を見ないほど梅雨明けが 早いらしい。 気温も連日、軽く30度を超え、6月というより 8月のようだ。 じめじめした天気に悩まされないのはよいが、 季節ごとの「らしさ」が、薄れていくようでも ある。...