- 日本語空間
『あまり行かない喫茶店で』
前回の記事で書いた若者に人気の喫茶店に、
「純喫茶」なるものがある。
酒類を扱わず、コーヒーやソフトドリンク
のみ提供する店を指す。
近代の日本で流行した「カフェー」には、
女給(ホステスに近い)がいて、接客を
おこなっていた。
中には、女給目当ての客も少なくなかった
ようだ。
そのような店と区別するため「純」をつけた
のだが、戦後、女給がいなくなっても雰囲気
は残っている喫茶店が、純喫茶を名乗ったと
いうことらしい。
現代のどこか無機的でスタイリッシュなカフェ
と対照的に、純喫茶は、その有機的な佇まいが
「エモ(emo)い」などともいわれる…
