「芸は身を助く」ということわざがあります。
何か一芸を身につけておくと、いざという時、役に立つ
の意味です。
実際には、特別に目指したのでなく、おのずと身についた
技能が、結果として役に立った、というような使い方を
します。
たとえば、論述が上達すれば、論述能力にとどまらない
付随した成果が得られます。
それが、ロジカルシンキングに強くなる、というプラス
面なのです。
ロジカルシンキングは、アカデミックな場や仕事の場に
とどまらず、日常生活のあらゆる場面に関わっています。
実際には、ロジカルシンキングを鍛えるためのハウツー本
も、たくさん出ています。
しかし、ほとんどが、短時間でそれを身に着けることを謳う
内容です。
対照的に、論述のように、より時間をかけ、ある程度の長さ
の文章と向き合い、根気強く見直しを繰り返す行為は、
論理的矛盾をすみやかに発見するセルフチェックの能力を
高めたり、ブレイクスルーのありかを見出す能力をもたらし
たりします。
何より、留学生の皆さんは、それを日本語でおこなうのです
から、難易度も上がる分、揺るぎない総合力が得られること
が期されるのです。
レンガと木材から成る
シュレーダー邸(ユトレヒト)
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