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ワンちゃん?

仙厓義梵 せんがいぎぼん(1750-1837)『犬図』
以前に、依頼を受けた外国人の学習者と話していて、相手がふしぎな
ことをいうので、首をかしげてしまいました。
2度ほど「ワンちゃん」といったのですが、犬とは関係ない話だった
ので…
よく聞いてみると「ワンチャン」といいたかったらしいです!
さて、どういうことでしょう?
1「ワンちゃん」は、犬をかわいらしく表現したもの。
→用例
どこかの奥様「あらー、お宅のワンちゃん、かわいいですね♡」
2「ワンチャン」※は、若者ことば?寄りの俗語
→用例
どこかのYou Tuber「おー、ワンチャン行ける!」
そうです。
日本語には、同音異義語が多すぎるので、文字で確認できない会話
では、「高低アクセント」で意味を理解することになります。
1のワンちゃんは「頭高型(あたまだかがた)」のアクセント
2のワンチャンは「平板型(へいばんがた)」のアクセント
アクセント違いで、勘違いの会話に…
そのときは、説明をすると、相手も大笑いしながら「勉強になりま
した!」といっていましたが。
ちなみに、先日書いたTVドラマの『ちゃんぽん食べたか』も、
頭高型で「食べたか」といえば、疑問形になり、
平板型で「食べたか」といえば、「食べたい」の意味、
つまり長崎の方言になります。
※「ワンチャン」は「ワンチャンス」の意味。
可能性があるときなどに使われる。