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二足の草鞋(わらじ)を履く
9月に入ってから、はっきりしない天気が続き、何となくもやもやしながら
過ごしています。
こんな時には、明るいニュースを無意識に求めてしまうようで・・・
教材に使う記事を探していたら、ありました!
暗い時世に、希望の灯をともすのは、やはり、肩の力を抜きつつ理想を追求
する人なのかもしれません。

https://mainichi.jp/articles/20210904/k00/00m/040/110000c
「売り上げは想定の10倍 医師が夜だけのジェラート店を営む真意」(毎日新聞)
「二足の草鞋(わらじ)を履く」ということわざがあります。
両立しえないような職業を、一人の人間が兼ねるという意味で、江戸時代
に、博徒(ばくと)が捕吏(ほり)でもあったことに由来します。
ただし、21世紀に二足の草鞋を履く人は、ひたむきに理想を追求するという
意味で、進化した! といえそうです。
「紺屋(こうや)の白袴(しろばかま)」ということわざがあります。
他人の世話に忙しく、自分自身には手が回らないたとえで、染め物が仕事の
紺屋が、自分自身の袴は染めず、白い袴をはいていることから来ています。
現在のように過酷な状況で、人手不足もあり、医師は、自分自身の健康など
後回しにして、現場に向かわざるをえないと想像されるのですが。
それは、医師にとっても患者にとっても、幸せなことではありえません。
ニュースに登場する唐田さんのことば「患者一人ひとりにもっと時間と情熱
を注ぐ医療を実現したい」、「若い医師にロールモデルを示したい」に、
勇気をもらいつつ、一歩立ち止まって考える人は、医師に限らず、少なくない
のではないでしょうか?
