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夾雑物(きょうざつぶつ)を取り除く
仕事と論文執筆の合間に、教育系の動画を見ることがある。
特に、現役の大学院生や、近い過去に大学院を修了したYou Tuber
の語る内容は、なかなか興味深い。
専攻分野が異なっていても、基本的な研究に向かう態度や、悩みは
共通していて、まさに「あるある」だ。
たとえば、研究をおこなう上で大切なのは、その中身であることは
言うまでもないが、同時に、環境を整えることが不可欠だという話
はよく聞く。
異論はまったくなし。
端的に言って、生活の夾雑物を取り除き、生活をシンプルにすること!
むしろ、ここからがスタートともいえよう。
ただし、夾雑物と言っても、それが外なる生活に存在することもあれば、
内なる自身に存在することもある。
何か考えることに集中できないときは、頭のなかに「ゴミ」が詰まって
いることが珍しくない。
雑念が渦巻き、焦りつつもなかなか前に進めない。
そのような時は、往々にして寝不足なのだが、締め切り間近になると
頭が冴えて寝つけなくなる。
特に、本を読まねばならない時には、まず具象的な内容を選び、
ウォーミングアップしてから、抽象的な内容に移るようにしている。
もともと、具象的な内容で読みづらい本はないが、抽象的な内容は、
集中しないと、目が字面を追いながらもちっとも頭に入ってこない
ことがある。
締め切りまでに、山を一つ越しても、おそらくはまだいくつかの
山があるだろうと、漠然と意識している。
さて、今晩も無理やり睡眠をとり、何とか「タブラ・ラサ」の状態
を整えるとしよう。
