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  • 日本語空間

平板な記述を克服する

論文であるにもかかわらず、レポートのような印象を

与える文章があります。


日本語の意味は理解できるけれど、メリハリがなく

単なる「まとめ」になってしまっている・・・


原因は、いくつか考えられますが、まずリファレンス

が少なすぎること、単一な視点しか取り込めてない

ことが挙げられます。


すなわち、関連するより多様な文献に触れ、たとえば

ある説に対し、賛成意見のみでなく反対意見も検討して

みたり、専門性を縦に掘り進んでいくばかりでなく、

隣接する分野を横断してみたりする(慣れるまでには

訓練が求められますが)ことも重要です。


そうして、自分の側から書いて終わりでなく、書き

終わった文章を客観的に眺める作業も欠かせません。


内容は、きちんと整理され、項ごとにまとめられて

いるか?

メリハリがあり、適度に修辞を使えているか?

 

論文を隅から隅まで読まずとも、目次を見れば、大体

の内容が読み取れるようにせねばなりません。

逆にいえば、そうして目次から内容が読み取れ、関心を

引きつけるような論文は、質的にも期待ができます。


それゆえ、あらかじめ「章立て」がきっちりできていれば、

書きあぐねることもなく、すんなり執筆に入っていける

のです。


以前に、「急がば回れ」というタイトルで記事を書き

ましたが、まずは「書く」前に「読む」時間を多めに取り、

助走をたっぷりつけること!

そうして初めて、立体的な記述の論文へと一歩を踏み 出せるでしょう。


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何かと慌ただしく、不本意ながらここしばらくブログが 1週間に1回しか更新できない状態のまま、9月を迎えた。 書こうとするテーマは色々あるが、気力が追いつかず、 反省することしきり。 さて今週は、母国の大学を卒業して日本の大学院に 進みたいという方のカウンセリングをおこなった。 社会人で、現在の仕事を長く続けるのでなく、将来に 転職を考えているため、専門性を生かせる大学院に 入りたいとのことだった。

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