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春を待つ心

    寒禽として鵯の鋭声かな  (かんきんとしてひよどりのとごえかな)           高浜年尾       (たかはまとしお)

先週、みぞれ混じりの雪が降った日、初めて見る野鳥が、

熱心にえさを探していた。


よりによってこんな悪天候の日に、と思ったが、冬でえさに

ありつくことがむずかしいのかもしれないと想像した。


調べてみると、どうやら「ヒヨドリ」らしい。

名前はよく聞くけれど、実際に目の当たりにすると、他の野鳥

よりずいぶん体が大きく、色は枯れ葉色というか地味だ。


ガラス戸を開けたら逃げてしまだろうと、そのまま、急いで写真

を撮った。


事務所の庭は人工芝なのに、その隙間から雑草が生えてくるのを、

自然な感じで放置してあるのだが、えさらしいものは見つかった

だろうか――


つい先日、政府が外国人の新規入国を「3月から緩和する」という

ニュースが報じられた。


1月に入り、日本のコロナ感染者は、爆発的に増えたものの、先週

後半からわずかながら減ってきている。

ウィズコロナの事態は、将来的にも全面解消とはいかないのだろう

から、ただ閉ざすばかりでなく、柔軟な対策を願いたいものだ。


規制と緩和の繰り返しで、留学を思い描きながら、ついに機会を

逸してしまうという残念なケースを増やさないためにも、明るい春

を心から待ち望んでいる。


さて、今日は、他のどの地域よりも早く、北陸で「春一番」※が

吹いたらしい。


白く冷たいものが降りしきるなか、一心にえさを探していたヒヨドリは、

今ごろどうしているだろう。

ふと、あの鳥が、春一番よりも早くこの地に訪れた春の使者のように

感じられた。


そうして、「うちの庭にきてくれてありがとう」と心につぶやき、

次の冬には、庭にえさ台を設置してあげようと考えたのだった。 ※春一番:冬から春に移り変わる時節に吹く南寄りの暖かい強風。



     

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