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時代とジェンダー

一昨日は、「国際女性デー」でした。


それに関連し、イギリスの経済誌「エコノミスト」が、女性の 働きやすさについて、29か国を評価しランク付けしたところ、 日本は下から2番目の順位にとどまったそうです。


一方で、東京大学が、この日にちなみ一連の企画を催しています。

「企業と大学トップが語るインクルーシブ社会への道すじ」等、

タイトルからして、興味深い。


東京大学といえば、フェミニズム理論の一人者・上野千鶴子氏

による入学式のスピーチが話題を呼んだことは、記憶に新しい

ですね。


キーワードで、関連する情報を検索していたところ、3月のはじめ

に、篠田桃紅(しのだとうこう)という美術家が107歳で亡くなって

いたことがわかりました。

篠田氏の何がすごいかといって、亡くなる直前まで、現役で創作 に就いていたこと。 やはり、好きなことに打ち込み、充実した毎日を送っていると、 このような生き方も可能なのでしょうか。

2015年に出版されたエッセー『103歳になってわかったこと』は、

ベストセラーになったようです。

まったくもって桁外れのスケール…


篠田氏が誕生した1913年は、第一次世界大戦前、日本において、

女子には男子と同等の高等教育が認められていなかった時代。

「墨象(ぼくしょう)」という書道の前衛芸術が評価されるのも、 渡米先のアメリカでのことで、逆輸入のようなかたちにより、日本 でも知名度が上がりました。


篠田氏のような例は、可能ではあっても、ごくごく希少な例。 しかし、これからは日本も、ようやく名目だけではない文明化を果たし、 リアルな女性の、否、人間の生き方が開かれていくことが期待されます。

ただし、大切なのは、男性対女性のような二項対立の図で括ってしまう のでなく、性の多様性が認識されていくこと。

国際的に見て、女性の社会的立場が低い事実は、直視すべきですが、 対照的に、日本で、LGBT等いわば性のグラデーションに対する意識 は、比較的寛容といえましょう。 これは、歴史的に、宗教の曖昧さや、武士道における衆道の存在、 その他文化的な感性とも関連があると考えられます。

篠田桃紅氏

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