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知的な「寄り道」

気温の上昇と比例するように、徐々にではありながら、

コロナ感染者の数は減少してきている。

ただし、身辺では、今ごろ陽性になる人が出てきて、

まだまだ緊張感を解くことはできない。


先週、外国在住の学習者の方から、 コロナにかかった

との連絡が入り、授業はいったん中止となった。

だが、幸い軽症らしく、何とか今週中に再開したいと

いわれ、すこしホッとする。


3月から、留学生が入国できるようになったとはいえ、

現在、仕事は閑散期なので、自身の論文執筆や新規の

授業に備え、ひたすら読書に励む今日この頃。


さて、図書館で、本を借りようとするとき、方法は大きく

分けて二つある。

つまり、インターネットで検索する方法と、直接、書棚

の前に立ち、手に取りながら探す方法だ。


すでに、借りたい本が絞られているとき、時間の余裕が

ないときには、ネットで貸し出し可の当該本を見つけたら、

図書館に直行し、機械的に直帰する。


しかし、そんな場合は、妙に損をした気分になるのだ。


アマゾンでの購入やKINDLEでの試読と異なり、図書館で

じかに本と接する経験は、それ自体かけがえのないもの。

借りたい本が、制限冊数を上回ることはしばしばで、

どれを選ぼうかと迷うのもたのしい。


借りるつもりでいた本と同じコーナーに、より関心を

ひかれる本があったり、ついでに他の階に足を運び、

関連する分野で借りた本が、大ヒットだったりしたとき、

心のうちで快哉(かいさい)を叫ぶ。


空き時間に恵まれていれば、いくつかの新聞に目を通し、

気分転換に、旅行や料理等に関するコーナーも流し見る。


日々の情報を得るため、インターネットが欠かせないもの

となっていても、“おススメ”で出てくる情報ばかり

読んでいたら、受動的になり頭が硬直してしまうだろう。


リーズナブルな解決には、デジタルを利用するのでよい

が、より潤沢な知的たのしみは、アナログな「寄り道」

にあふれているのではないだろうか。


              黒海から眺めるオデッサ

         姉妹都市である港町から、ひたすら無事を祈る!

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