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  • 日本語空間

絡まる複文

日本語上級の外国人学習者にとって、ネイティブレベル

の書きことばに達するための最後のステップアップが、

複文に習熟することと考えられる。


特に書きことばにおいて、作文なら自由に書いても

かまわないが、アカデミックな論文では、短い単文

ばかりで文章を成していくのは不可能だ。

このあたりが、マニュアル化していない文章の作法

(さほう)なのである。


無論8行もあっては長いが、文頭と文末をきれいに

合わせながら、その間を論理的な破綻がないように

結んでいくのに、短すぎる文は不向きといえる。


膠着語(こうちゃくご)に分類される日本語は、

語形成に柔軟といえば聞こえがいいが、名詞などでも

いくつもの語を連ねられるため、どこまで長いの?

と突っ込みたくなるようなウネウネ感がある。


換言すれば、ほどよいグルーブ(groove)感が

醸される文章は日本語らしい。

論述の文章にもまた、そのような手触りが存在する。


ただし気を抜くと、長めの複文は絡まりやすいので、

どこがどこにかかるのか、注意深く終始一貫を

心がけることが肝要だ。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス   『シャーロットの乙女』(1894) ウォーターハウスは、ラファエル前派の 代表的な画家で、この派は、印象派と 並んで日本では人気がある。 古くは、夏目漱石がラファエル前派を愛好 していた。 漱石は、政府から派遣されて1900年に英国 留学を果たす。 甘美なタッチだが、絡まる糸は囚われの「女」 を象徴していて、そこにロマンを見出すか、 女性が置かれていた状況を見出すかで 解釈も変わってくる。

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