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自由度!!
大学院での研究が、大学までの勉強と決定的に異なるのは、
各学生が、オリジナルのテーマのもとに学びを究めること
でしょう。
それこそが、大学院で学ぶ醍醐味ともいえます。
極端な話、先行研究と完全にかぶらず、学術性があれば、
基本的にはどのようなテーマでも設定することが可能なのです。
大学で、なかば仕方なく履修していた必修科目などを思えば、
この「自由度」は比べものにならないほど高いといえるでしょう!
ただ、テーマが絞られ、専門性が出てくるのは良いことながら、
一方で、自身のテーマにぴったり合った指導教員を探すのが
難しいケースも出てきます。
私自身が、まさにこのケースで、修士課程、博士課程を通じ、
テーマと重なる教員が存在せず、ほとんどの時間を一人で研究に
取り組むこととなりました。
そもそも修士課程で終える予定だったのを、研究のたのしさに
目覚め、お試しで受けた博士課程の試験で思いがけなく合格した
ため、人生が変わってしまった(?)ともいえます。
以前にも書きましたが、その博士課程の口頭試問で、提出した
論文を2人の試験官からほめられ、1人から「入学した
後、ひとりで研究できますか?」と聞かれ、一応は合格
したかったので、つい「はい」と答えてしまったという…
その後の沈潜、暗中模索、迷走の時期を超え、晴れて博士課程を
修了した時には、うれしさよりも虚脱状態に陥っていました。
それでも数年を経た現在では、自分にとって大学院に行くと
いう選択肢は、偶然のようでありつつ必然であったし、後悔が
一点もないものといいきれます。
研究の自由度の高さゆえ、至上の開放感の中にありながら、
溺れそうになりもがくという「背反」的日々が、時々懐かしく
思い起こされます。
「自由」と「孤独」と共に過ごした時間は、確実に生きる糧と
なっていると信じられます。
そのように、他では得られないような貴い学びをおこなうため、
あなたも大学院で学びませんか?

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