- 日本語空間
舞台裏では
秘密の日記などでなく、誰かに読んでもらう文章なら
推敲(すいこう)を重ねないことはありえない。
それは、あくまでも基本的な作業で、何度も読み返す
うち、あちこちに修正箇所が出てくる。
この点に関しては、文章の初心者も、大家も変わりは
ないだろう。
ただし、プロであればあるほど、自身の記述には厳しく、
いったん書き上げたとしても、容易に当該の文章を
手放しはしないものだ。
そうして、舞台裏では、泥臭いほどリライトを繰り
返した文章が、スポットを浴びた時に、ごく自然な
ものとして受け入れられる。
下書きや推敲の跡など感じさせないくらい・・・
さて、ヒューマンビートボクサーのSHOWGO氏は、
ビートボックスのジャンルを超え、国内外のファンを
すでに多く有している。
それのみか、同業者も、手放しで絶賛しているようだ。
ある動画で、専門の批評家が彼の表現について「簡単に
見える技は、陰で想像を絶する鍛錬があるからこそで、
そんなそぶりは微塵も見せないが、実際には簡単でなど
ありえない」とコメントしていたのが、印象的だった。
確かに、技術は、前面に押し出し、ひけらかすようなもの
ではない。
そうではなく、目に映る表面を裏で堅固に支えるものであり、
それなくしてプロの表現は成り立たないのである。