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読書に無駄はない
自分自身の論文のみならず、学習者のサポートのため、
さまざまな種類の参考文献を日ごろから読んでいる。
pdfのように短い形式の論文に目を通すこともあるが、
基本は、やはり本の単位だ。
前者の中にも、優れた論考は含まれるものの、後者は、
出版されるだけの価値があるともいえ、記述が濃い
場合が多い。
つまり、それだけ多くのリファレンスを用いている
ということである。
本の単位を1冊読み終えるには、時間がかかるが、
急がば回れというか、結局その本自体が、何本もの
pdfレベルの論考を含んでいたりする。
確かに、当たりはずれもあるものの、学術書を出版
している会社の本には、「大はずれ」はあまりない。
私は、リファレンスを増やすため、スキミングを
活用する。
そうして、見当をつけて読んだ本でも、結局は全然
使わないこともままある。
それでも、損をしたという気にはならない。
今回は使わずとも、後で想像もしなかったときに
役立つこともあるし、直接参照しなくても、大いなる
連鎖により成り立つ世界について考察をめぐらすには、
無駄などありえないと感じる。
そうして鍛えた読書力は、確実に、文章力につながって
いくのだ。
