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高コンテクストの日本語(2)

言語のコンテクストに関しては、印象深い実体験があります。 私は、ある時、日本のなかの「空気を読む」ような コミュニケーションが窮屈に感じられ、外国を一人で 旅行したり、国内にいても可能な限り外国人と接する機会 を作ったりしていました。 日本語教師の資格を取ったのは、その行動の一環です。 当時、ふとしたきっかけで、スイス人の友人ができたの ですが、相手を好ましく感じたのは、さほど親しくないうち から、言外の意味を気にせずストレートな表現で楽しく話 ができたからでした。 個人的な相性もあるかもしれませんが、それを超えた広がり (?)が感じられ、新鮮だったものです。 後日、気づいたのですが、友人はドイツ系スイス人だった ので、互いが属すのは、世界の言語中、ローコンテクストと ハイコンテクストの極(きわ)と極というわけで。 なるほど、と。 また、ある時、JLPTのN2を勉強していたアメリカ人が、 読解問題をよく間違え、「どうして日本人はこんな考え方を するのか」と苛立ちをぶつけてきたことがあります。 私の答えは、「文化が違いますから」でしたが、その方は、 妙に納得しておとなしくなりました。 最後に、韓国企業の日本支部に配属された社会人学習者 に日本語を教えていて、たゆまぬ勤勉ぶりに圧倒された ことがあります。 その方は、20年前、大学時代に日本語能力試験の1級を 取ったそうです。 理系であり、すでに円滑に日本人と仕事をしているのに、 実に謙虚な態度で日本語学習を続けています。 日本人とのコミュニケ―ションは、ことばの表面的な意味 でなく、「相手が何を言わんとしているか」理解するのが、 未だに難しいとのこと。 授業のあと、そういうやり取りは、実際、疲れて嫌になったり しませんか? と聞くと、その方は、 「いえ、それが大切だと思います」と爽やかに答えたのでした。

             そろそろ流氷のシーズンですね。         北海道には氷を砕きながら進む観光船があるそうです。

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