アカデミックジャパニーズにおいて、使いこなせるようにしたい
一つが漢語。
漢語は、基本の単位が2文字から成り、2文字×2で、しばしば
4字熟語としても使われます。
この4字熟語、いつから学び始めたのか記憶になかったので、
調べたところ、初出は小学4年生でした。
教科書によって、提出順は異なるようですが、小学4年生から
6年生の間に学習する漢語に、
・異口同音(いくどうおん)
・一念発起(いちねんほっき)
・一挙両得(いっきょりょうとく)
などがあります。
どうせ覚えるなら、早い方が、頭に叩き込まれる?
さて、先日、杉原千畝(うぎはらちうね)に関する記事を
書いていて、心に浮かんだ漢語は、“毀誉褒貶”(きよほうへん)
でした。
当該の4字熟語は、似た意味の漢字2文字同士からなるパターン。
すなわち、“毀誉”は、「悪口をいうことと、ほめること」。
“褒貶”は、「ほめることと、けなすこと」。
それぞれ2文字で使うよりも、4字熟語として使う機会が多いです。
意味は、対象に、低評価を与えたり、高評価を与えたりする世間
の評判。
[例文]
毀誉褒貶が激しい。
毀誉褒貶、相半(あいなか)ばする。
杉原千畝が、日本の同盟国・ドイツにより、迫害の対象とされた
ユダヤ人を助けた行為に対しては、当時から戦後に至るまで、
外務省はもとより、一般の国民も、それを非難する傾向にあり
ました。
→いわゆる“非国民”という認識。
それが、一転し、ヒューマニズム的見地から称えられるように
なったのは、遅まきながら民主主義が、根づいたことの表れ
でしょうか?
「毀誉褒貶が激しい」というときには、同時代的な評価と共に、
各時代による評価、という視点も存在します。
むしろ、場所や時代により、価値観は、変わるのが世の習い。
他人の目をまったく気にせず生きるのは、容易ではありせんが、
こうと決めたら、腹を括り、自分自身の信念を貫くのも、意義
あることといえるのでは。
皆に好かれようとして、“八方美人”にならず…
菊竹清訓(きくたけきよのり)設計
「松見タワー」
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