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若者こそ
先々週の授業で、新書の中の「世代間格差」に関する
項を読み、30分で要約、残りの30分で意見を書く課題
を行いました。
私には、ハンディをつけ、20分で要約、15分で意見を
同時に書いたのですが。
学習者の方と、意見が真逆のようで、興味深かったです。
彼は、高齢者を大切にすべき、私は、若者を優先的に
尊重すべき、という見解でした。
時間は、すべての人間の上に平等に過ぎていきます。
それに鑑みれば、年老いるということは、ごく自然な
現象であり、老人イコール可哀想な存在ともいえません。
個人的には、若者は、昨日の自分であり、明日の社会の
活力であると信じています。
一方で、若者であるその留学生が、若者よりも高齢者を
大切にすべき、といえることは、健全にも感じられました。
昨日のNHKのオンラインニュースに、自国で日本への
大学入試を準備してきた学生が、コロナ禍により入国
できず、試験も受けられていないという記事が出て
います。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/izon/20201030todaeru.html
受験生にとって、1年の時間が貴重なのは、国内の学生も
国外の学生も変わらないはず。
が! 動機はどのようなものであれ、他の国ではなく
日本を選んで留学を希望する外国人学生に、政府は、
可能な限りの配慮を尽くすべきだと考えます。
こんな話を読むと、私自身、無念でならない。
今だけでなく、将来、自分自身が高齢者になった時にも
後から歩んでくる若者を先に通してあげたい、と心底
願っています。

京都大学「吉田寮」
知る人ぞ知る…