コロナはいっこうに収束しないのに、部屋にいると、
そのような現実がまるで嘘のように、鳥のさえずりと
船の汽笛が聞こえてきます。
庭に出れば、柔らかな光とそよ風が、まさに春風駘蕩
(しゅんぷうたいとう)といった趣き。
さて、早いもので、来月から大学院の出願が開始されます。
現在、今年の第一号となる、大学院での研究計画書の
書き方を指導中。
しかし、ご本人は、まず、何をどう書くかわからず…
模範解答的なものを知りたいようす。
そこで、ブレインストーミングをおこなったところ、
「何となく書けそう」だということになりました。
しかし、送られてきた文章は、そのままでは到底、
アカデミックジャパニーズのレベルを満たしていない
ため、相当手を入れることに。
何が問題かといって、文法や語彙の正確さ以上に、
論理性や構成、メリハリがないこと。
それゆえ、説得力を欠いており。
厳しい言い方をすれば、このような文章は、読まされる
側も、苦痛なはず。
ただ、事実を書けばいいのでなく、「見せる」ことを
意識しつつ書くことは、むしろ基本です。
第1回目の添削後の文章を見て、学習者の方は、
「すごいですね。本みたい」と感動していました。
他人事のようなコメントに、少々気抜けがしましたが、
素朴な表現には、笑みもこぼれ。
「書くのはKさんですよ」と。
さて、これからが正念場!
最低でも「合格」が目標です。
フランセスク・ムニョス
『俗都市化--ありふれた景観 グローバルな場所--』
(2013年)昭和堂
専門書でありながら、教養書としても楽しく読める
一冊。
街を歩きながら、観察しよう!