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あらゆる可能性に賭ける

コロナ感染者が、過去最大となる中、体調不良を訴えて

いた事務所のスタッフが、コロナの検査で陽性となった。


もしや私も、と心配していたが、不幸中の幸いというか、

一応感染からは免れた。


ニューノーマルが、かなり浸透してきているとはいえ、

いざ自分自身に災禍がふりかかってくると、まだまだ

腹を括れていないと、自省したりする。


寄稿を無事果たしてから、1週間ほど経った今日、ふと

恩師にメールを書きたくなり、気がつくと取りつかれた

ようにタイピングをしていた。

傍らで、それにじっと見入っている猫の視線を感じ、

ふと我に返る。


私が、学位を取得し、博士課程を修了したのは、コロナ

が発生する少し前のことだった。

もし、博論執筆中にコロナが発生していたら、と考える

ことが多々ある。

いずれにしても、図書館と自室を行ったり来たりして、

担当教員に時々会う以外は、人と会うことも稀な生活だった

ので、プレ巣ごもりが本格的な巣ごもりに移行しても大きな

支障はなかっただろう。


一方で、アフターコロナの大きく様変わりした「世界」から

超然と距離を取り、研究の世界にこもることを、全面的

に潔しとはしえなかっただろう。


抽象的な表現にはなるが、自分自身が考えていた「世界」を

再び捉え返すことなしに、前に進むことはできなかった

だろうから、そうして焦る余り、博論提出は、さらに数年

延びたしまったか、あるいは提出不可能になったのでは

ないか?


こんなことを書いて送ったが、果たして恩師は、何と答えて

くれるだろうか。


コロナを経験しなかったとはいえ、博論執筆中は、大きな山

数えきれないほど超えた。

それで、もはや一巻の終わりと普通ならあきらめてしまう

ような場面でも、あらゆる可能性を探る思考の習慣ができた

ようだ。


そう、ここが終わり、と思われるような場所から踏み出だす

一歩が必ずある。

だから、何があっても、「あらゆる可能性」に賭けたいと願う。


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