日本語空間

2023年5月16日

職人文化

昨年は、仕事よりも研究の比重が高く、

1回の発表と3回の寄稿をおこなった。

充実はしていたけれど、根を詰めて

体を痛めつけたため、意を決し、以前

から気になっていた整体に行ってみた。

短くない間放置してきた身体の歪みを

矯正してもらうと、体調が劇的によく

なったので驚いてしまった。

これといった病気はしたことがないし、

むしろ健康を自認していたのに、

座り仕事のしすぎは無理があるという

ことらしい。

その整体師さんは、話を聞くと転職組で、

元は何とシステムエンジニアだったそうだ。

締め切り間近には、コンピュータから

離れられず、やはり体を相当痛めつけるので、

もっと人間と向かい合えて長く続けられ

そうな職種をと思い、人を癒す仕事に

目がいったそうだ。

エンジニアは時代の花形だと思っていた

が、この仕事に限らず、誰にとっても

最高と思える仕事は存在しないのだろう。

時代が、デジタル化の方向に加速し、

AIが人間の仕事の領域に進出している昨今

であるからこそ、このような話を喜ばしく

感じる。


 
機械疲れした人を癒すのは、やはり人なの
 
だろう。
 
職人文化よ、永遠なれ!
 

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