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  • 日本語空間

アクチュアルに学ぶ

昨年末から、日本で学ぶ外国の社会人大学院生が一つの潮流となって

なっているようです。


日本人のなかにも、これまで、社会人学生は一定数存在しましたが、

外国の地で、働きながら専門性を高めようと努める外国人学生の存在

からは、社会の変化が見て取れます。


つい先日も、1月に大学院受験を考えているという方のカウンセリング

をおこない、志望理由書と研究計画書作成のサポートを、早急に始める

こととなりました。


受験をしたい気持ちは、早くからあったけれど、日本語を教えてくれる

機関はあっても、大学院入学の本格的なサポートをしてくれそうな所が

見つからなかったため、悩んでいたとのことです。

それで、今年はあきらめて来年にした方がいいか? と質問されたの ですが、じっくりお話を聞いたところ、現在就いている仕事の専門性が

高く、目標も既に定まっているので、1月の出願に向け、集中して対策 することに決めました。


年末で、仕事が繁忙期のため、会社の冬休み期間に集中して授業をおこない、

いったん書いてもらった志望理由書、研究計画書に、私が徹底して添削

するといった流れです。


引き受けるからには、何が何でも、合格を目指しましょう!


さて、ここで外国の社会人大学院生が増えている理由を、おおまかに

分析してみたいと思います。


1. 学歴で、大卒はあたりまえになってきたので、修士や博士の学位

を取ることで、他に差をつけたい(ピラミッドの上部少数層へ行く)。

2. 大学までは、勉強内容より肩書きを重視していたが、いったん仕事

をした後、何が必要かわかったので、専門性を高めたい。

3. 将来的に、企業や、転職を計画している。↓

4. そのため、人脈を築いたり、あらたなチャンネルを作ったりして

備えたい。

5. 社会人学生のため、退勤後でも受けられる夜の時間帯の講義や、

土曜日集中の講義を設けている大学院が増えた。


入学試験が難しくて合格できないのではないか、と心配する方もいますが、

社会人の場合、仕事の専門性が重視される! ので、筆記の点数が特別に

高くなくとも合格できることが多いようです。


ただし、そうだからこそ、志望理由、研究計画とセットになった面接に

おいて、自分自身のことばで意思を示す必要性があります。


一歩を踏み出すまでは、ためらいがあるかもしれませんが、いざ踏み出して

しまえば、そこには、単なる机上の学問にとどまらないアクチュアルな学び

の世界が待っています。

そうして、仕事と研究を、双方向的に循環させ、人生をより実り豊かなものに

変えることができるなら、挑戦してみない手はないのではないでしょうか。






 今年の大河ドラマの主人公・渋沢栄一  (しぶさわえいいち)は、近代の実業家。  私的に利潤を追求するのでなく、公共  事業や教育に貢献した。  2024年、1万円札の「顔」になることが 決まっている。

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