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  • 日本語空間

揺れ続けることば

先週まで、秋にしては異常に気温が高いということが

ニュースになっていたが、今週の後半に入り、やっと

20度を下回る日が訪れた。


ウォーキングをよくする身としては、むしろこのくらい

の気温は歓迎だが、事務所の猫は活動が鈍り、やたら膝

に乗ってこようとする。


学習者の方の一人は、風邪が抜けないまま、今週3回目の

授業を重ねた。

驚かされるのはその勉強熱心な姿勢で、風邪にとどまらず、

少し前は、コロナにかかっても全員が授業を休まなかった

のである。


さて、試験問題なら、たった一つの解答が存在するが、現実

のことばは「揺れ続けている」。

つまり、同じかたちを未来永劫とどめることなどありえない。


今日、動画を見て、フランス語がジェンダーレス化に傾いて

いると知った。

「正しくなければ」「明晰でなければ」「美しくなければ」

フランス語ではない、などと当のフランス人によって誇らか

に形容される言語である。


人権に敏感であれば、言語表現に性的マジョリティが中心を

占めていることに問題意識を持つのは、自然の流れだろうが、

「固有」と「普遍」のいずれを優先するのかは難しい判断だろう。


無論、フランス語に限ったことではなく、言語自体が揺れながら、

時間をかけて変化を遂げてきた。

二項対立ではなく、「揺れ」と捉えれば、過渡的状態にも意義

が認められよう。


大切なのは、開かれた議論がおこなえる状況であることだが、

この点に関しては進展がうかがえる。


概念がなければ語も存在しない。

人権や自由思想に配慮するのであればこそ、何となくではなく

意識をもち、揺れ続けることばに臨みたい。































朝鮮朝顔(正式にはキダチチョウセンアサガオ)

が幻想的な空間をつくり出しているこの季節...

道を歩いていると遠くの方からつよい香りが

漂ってくる。

この植物の成分は毒にも薬にもなるらしい。


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