日本語空間3月5日1 分雛(ひな)を流す昨日はちょうど雛祭りだったので、外国人学習者 と話していて、その話題になった。 先週くらいから街を歩いていると、ショーウィンドー などに雛壇(ひなだん)が飾ってあるのを何度も 目にしていた。 昔から残っている風習や祭りは、外国にも数多く...
日本語空間2月26日2 分教養としての語学日が落ちてから街を歩いていると、花びらのような ものが、マスクの中に舞い込んだ。 桜にしては早いと思って、暗闇に目をこらせば、 わずかに雪が降っている。 肩に落ちても、すぐに消えてしまうほどのあえかさで。 晩になり、都会の雪は降り積もることなく止んでしまった。...
日本語空間2月19日2 分論文と〝ひとりごと〟今日の日中、いつもより強い風が吹いていると感じ、天気 予報を見たら「春一番」だった。 そのせいか何か知らないが、事務所の猫が、朝からずっと 興奮したように部屋の中を駆け回っていた。 春の訪れを感知するリズムが、体内に刻まれているのか?...
日本語空間2月11日1 分国外から、国内から昨日は、久しぶりに雨が降り、大気や大地 を潤してくれた。 散歩で近くを通りかかる外国人墓地の枯れ かけた芭蕉も、息を吹き返しているだろうか と想像する。 午後3時、汽笛の音が聞こえてきた。 港は少し離れているにもかかわらず、雨の日 は大気が湿っているため、汽笛の音がいつも...
日本語空間2月5日2 分繊細さ仕事に集中して、ケアが不足していた せいか、猫が風邪にかかってしまった。 ここ何日間か寒い日が続いたが、自分から クッションに入り、少し離れたところから じっとこちらを見ていたのを、罪悪感に 駆られながら思い出す。 昨日、とうとう目から涙をあふれさせ、...
日本語空間1月29日1 分春の気配「冬来たりなば春遠からじ」のことば通り、冬で あっても、周囲をよく見ると春の気配は、そこここに うかがえる。 昨年末には、桜が蕾(つぼみ)をつけているのを 見かけたし、芳香が漂っているので元を探すと 水仙の花が群生しているのに出くわしたりする。...
日本語空間2022年12月25日2 分「コピー&ペースト」はなぜ起こる?今年も残すところ、あと1週間となった。 以前、週3回のペースで書いていたブログは、 繁忙期のため、最近はせいぜい2回。 それも週末にあわてて書いている始末で、 反省しきりである。 さて、いわゆる「コピー&ペースト」に関する 問題だが、学生がつい当該の行為をしてしまう...
日本語空間2022年11月30日1 分小春日和(こはるびより)慌ただしく過ごしているうち、11月も今日で 終わる。 月があらたまれば、季節も同時に変わるわけ ではないが、12月といえばやはり冬だ。 ただ、晩秋にしてはやけに暖かく、今日も 事務所の温度は20度を超えていた。 秋なのに、春のように穏やかな日を「小春日和」 と呼ぶ。...
日本語空間2022年10月31日1 分濃密な時間秋といえば受験シーズン。 ここのところ、徐々に依頼が増えてきた。 同じ学習内容は二つとなく、目まぐるしい 日々ではあるが、気力、体力ともに充実して 仕事に当たれることを感謝している。 1年のうち、閑散期には、どのような依頼が きても対応できるよう、勉強を欠かさない。...
日本語空間2022年10月22日2 分口述試問の夜今から数年前の10月、私は、博士論文の口述試問 を受けた。 大学の卒業論文とは異なり、大学院の修士論文、 博士論文は、提出すれば終わりでなく、その後 に口述試問を受けねばならない。 修士論文の審査では、自身が所属する研究科の 教員が審査を担当するが、博士論文では、学外...
日本語空間2022年10月20日2 分豊穣の秋にコロナが発生してから、外出、特に遠出の機会が減り、 家や事務所にいる時以外は、近場を歩くことが多くなった。 そのおかげか、「自然」に目が向くようになり、以前は あたりまえに感じていた恩恵を、かけがえのないものと 考えられるようになったのは、不幸中の幸いといえる。...
日本語空間2022年8月3日2 分夏の音コロナ発生以降、在宅期間が大幅に増えたこともあり、 身近な自然に親しむ機会が増えた。 こうしてブログを書いている間にも、ひっきりなしに 鳴く蝉の声が響いてくる。 旧事務所は、近隣に緑が生い茂っていたためか、 この辺りではめずらしいヒグラシ(蝉の一種)の...
日本語空間2022年5月22日1 分はなやぐ夜に一昨日の晩、仕事を終えたのち、何の気なしに 海の方へと足を運んだ。 すっかり活気の戻ったチャイナタウンを抜け、 海に面した公園に着くと、思いがけずベルギー ビールフェアが開催されていた。 自粛ムードもだいぶ遠のいたようで、各人が グラスを手に取り、満面の笑みを浮かべている。...
日本語空間2022年5月18日2 分光いつもの5月なら、陽光が降り注ぎ風もさわやかで、 いちばん過ごしやすい季節のはずなのに、今年はやけ に雨が多く、天気が不安定だ。 何でもラニーニャ現象により、梅雨が早く到来する かもしれないとのことで、少々落胆している。 だが、今日は久しぶりに青空が広がり、外を歩いて...
日本語空間2022年5月7日2 分コンテクストの中で考えるゴールデンウィークも明日で終わる。 新年度は4月からだが、実際、どこでも本格的に学業や 仕事が開始されるのは、連休明けからだろう。 緊張と期待の入り混じるシーズンでもある。 昨晩も、課題にしてあった短い論述を、授業の中で添削 しながら解説をおこなった。...
日本語空間2022年4月9日1 分儚(はかな)い事務所の猫の顔をじっと見つめていると、猫の方からも 負けずに? 見返してくる。 保護したばかりのころは、野生がまだ強く、警戒心からか 必ず目を逸らされていたのだが… 最近は、ふとそんな猫の表情が、人間そっくりで驚くこと がある。...
日本語空間2022年4月3日2 分中心/周縁春は天気が変わりやすい。 昨日も予報が外れ、夜から雨となった。 しかし、春の雨は、季節が明るい方に向かう兆しを はらみ、優しく降り注ぐようだ。 その音を耳にしながら、眠りに就くのは、ふしぎと 心地よい。 一方で、混沌とした世界の状況を見やれば、自分だけ...
日本語空間2022年4月1日3 分不可視の領域から先週は、日本各地で大学の卒業式がおこなわれており、 人数制限をしつつも、多くの学校が対面形式を用いて いるようすがうかがえた。 いくつかの動画を見たが、卒業生の一部がユニークな 仮装をこらす一方で、含蓄のある総長のことばが好対照...
日本語空間2022年3月6日2 分みじかい青春の形見(かたみ)にこの季節になると、メディアが報じる卒業の風景に、 岐阜(ぎふ)県高山市の斐太(ひだ)高等学校で、 毎年おこなわれている「白線流し(はくせんながし)」 がある。 在校生と教員、親が対岸で見守るなか、卒業生の男子は 学帽の白線を、女子はセーラー服の白スカーフをはずし、...
日本語空間2022年3月2日2 分サクラサク3月1日は、昨年末から大学院入試対策をおこなってきた 社会人の方の合格発表の日でした。 結果を、今か今かと待ちわびていましたが、夕方にメール が入り、めでたく「合格」の知らせが!! 一足早く、桜の花が咲いたようです。 大学、大学院の入試対策は、各人の専攻や試験形式、どれ...