日本語空間15 時間前2 分光いつもの5月なら、陽光が降り注ぎ風もさわやかで、 いちばん過ごしやすい季節のはずなのに、今年はやけ に雨が多く、天気が不安定だ。 何でもラニーニャ現象により、梅雨が早く到来する かもしれないとのことで、少々落胆している。 だが、今日は久しぶりに青空が広がり、外を歩いて...
日本語空間4月24日2 分専門性と教養教養は、単体で役に立つものではないが、それがあるか ないかで、「知」の質も変わってくる。 少し前に、フリーマン・ダイソンの著書について書いた。 1923年、イギリス南部で、弁護士の母と音楽家の父の間に 生まれたダイソンは物理学者で、朝永振一郎、ジュリアン・...
日本語空間4月9日1 分儚(はかな)い事務所の猫の顔をじっと見つめていると、猫の方からも 負けずに? 見返してくる。 保護したばかりのころは、野生がまだ強く、警戒心からか 必ず目を逸らされていたのだが… 最近は、ふとそんな猫の表情が、人間そっくりで驚くこと がある。...
日本語空間4月1日3 分不可視の領域から先週は、日本各地で大学の卒業式がおこなわれており、 人数制限をしつつも、多くの学校が対面形式を用いて いるようすがうかがえた。 いくつかの動画を見たが、卒業生の一部がユニークな 仮装をこらす一方で、含蓄のある総長のことばが好対照...
日本語空間3月29日2 分遠心性心が晴れないときは、あえて目的を持たず、街に 出る。 港都とも称される当地は、東京(江戸)のごとく 都市計画により創成された「伝統都市」ではない。 それが歴史の偶然から、帝都に先だち開港された ことで(1859年の衝撃!)、近代のエネルギーを...
日本語空間3月15日2 分知的な「寄り道」気温の上昇と比例するように、徐々にではありながら、 コロナ感染者の数は減少してきている。 ただし、身辺では、今ごろ陽性になる人が出てきて、 まだまだ緊張感を解くことはできない。 先週、外国在住の学習者の方から、 コロナにかかった との連絡が入り、授業はいったん中止となった。...
日本語空間3月13日2 分過去から未来を照射する心穏やかでない日が続き、ブログの更新が遅れに遅れて しまった。 刻々と移り変わる世界情勢から目が離せないここ2週間ほど、 以前に読んだ本を再読し、何かしらの示唆を求めている。 先日の『空震』に続き、現在、再読しているのは、 『アフター・ヨーロッパ――ポピュリズムという妖怪に...
日本語空間3月6日2 分みじかい青春の形見(かたみ)にこの季節になると、メディアが報じる卒業の風景に、 岐阜(ぎふ)県高山市の斐太(ひだ)高等学校で、 毎年おこなわれている「白線流し(はくせんながし)」 がある。 在校生と教員、親が対岸で見守るなか、卒業生の男子は 学帽の白線を、女子はセーラー服の白スカーフをはずし、...
日本語空間2月15日2 分春を待つ心寒禽として鵯の鋭声かな (かんきんとしてひよどりのとごえかな) 高浜年尾 (たかはまとしお) 先週、みぞれ混じりの雪が降った日、初めて見る野鳥が、 熱心にえさを探していた。 よりによってこんな悪天候の日に、と思ったが、冬でえさに...
日本語空間2月13日2 分「無極(むきょく)」ーZ世代的哲学ー「恐ろしいですね…」 昨日おこなわれた将棋のタイトル戦で、 開幕4連勝を決め、最年少5冠と なった藤井総太(ふじいそうた)氏の異次元の強さに対し、 インターネット 中継の解説を務めた深浦康市九段は、そういって声を震わせたという。...
日本語空間2月11日2 分オリジナルにこだわり第一歩をしるす!昨夏、東京オリンピックにおいて、エクストリームスポーツと 呼ばれる分野で、日本人の活躍が目立つことに言及した。 現在おこなわれている北京オリンピックでも、昨日、平野歩夢 (ひらのあゆむ)選手が、スノーボードのハーフパイプで、みごと 金メダルを獲得した。...
日本語空間2月4日2 分マリア像の下(もと)で他のタスクに追われ、晩まで本を開けなかった日は、 何かすっきりせず、ささやかな抵抗というか? 寝る 直前のわずかな時間でも本に目を通す。 読まねばならない本は、常に控えているが、それと 別に、視野を広げたり教養を身につけたりするため...
日本語空間1月23日2 分ホモ・ファーベル(ものをつくる人)図書館でのセレンディピティ的出会い! 自分自身の専門でなく、学習者用の参考文献を探していて、 良書にたどり着くことがある。 経営学専攻の方の研究テーマを練る過程で、目当ての本を借りた 後、貸し出し冊数に余裕があったため、ふと手に取ったのが...
日本語空間1月22日2 分ストイックな一面ニューノーマルの生活が全般的に営まれ続けるなか、 大学院の入試形態にも、影響が出てきているようだ。 最近では、国立のようなレベルが高い大学院でも、 筆記試験に変え、口述試験で合否を判断するところが、 少なくなく見受けられる。 口頭で対するからといって、難易度が著しく下がった...
日本語空間1月21日3 分ある日の図書館で大学院に入ってから、学校の図書館以外で、地域の図書館を 平日訪れる機会があり、そこに人があふれていることに驚いた。 特に、社会科学関係の図書を置いてある4階には、定年退職者 とおぼしい高齢の男性がひしめいていて、独特な雰囲気に圧倒 された。...
日本語空間1月9日2 分雪の食べ物今週の木曜日、この冬初めての雪が降った。 風を伴い、終日降り続けたが、翌日には太陽が顔を見せ、 積もった雪はあっけなく消えてしまった―― コロナ発生以降、空気が澄み、見上げる空も、雲が目に しみるほど鮮やかに美しい。 近隣で、野生のたぬきやハクビシンを見かけたのも、...
日本語空間1月7日3 分つなぐ・つながる昨年、「ことばの体感温度」というタイトルで、記事を 書いたことがあった。 そのとき、書き切れなかった部分を、今日は語ってみたい と思う。 コンテクストやノンバーバルコミュニケーション的要素 を、皆が一々気にしているわけではなかろうが、...
日本語空間2021年12月26日2 分師のうしろ姿クリスマス前の先週、教会に師を訪ねた。 当日は、聖書に関する勉強会が開かれており、会えることが わかっていた。 私は、信者でも教会員でもないが、今年最後のご挨拶に伺った のである。 以前も書いたが、師といっても、自身が所属した大学や大学院内...
日本語空間2021年12月25日1 分いと高きところに中学のときに参加した学校見学で、一番印象に残ったキリスト教系 の高校を、迷わず選んで受験した。 聖歌隊の合唱やハンドベルの演奏、そして歴史を経た薄暗い礼拝堂 のたたずまいに魅力をおぼえたからという理由だったが、合格した ときは満足だった。...
日本語空間2021年12月23日3 分他者であり、コンパニオンであり・・・先週の日曜日、動物病院へ事務所の猫を連れ、月1回の検診に 行ってきた。 一番の目的は、“逆さまつ毛”をカットしてもらうこと。 セットで、爪切りと耳掃除、体重測定も済ます。 最初2.4キログラムだった体重は、すでに、3.35キログラム。...